Interview 05

重要なパートナーとして
新たな挑戦を続けたい

株式会社古荘本店
お話を伺った方:代表取締役社長 古荘 貴敏氏(左)、経理部 経理チーム チームマネージャー 清田 誠氏(右)
インタビュアー:出雲井 亨
熊本市に本社を置く株式会社古荘本店は、明治10年から続く老舗の繊維製品総合卸商社です。現在では企業のDXを推進するICTソリューション事業やエレベーターや空調設備などを販売するファシリティソリューション事業など「地域に根差した商社」として幅広い事業を営んでいます。

お付き合いは、
オフコンの時代から

古荘社長:日本事務器さんと当社が最初にお取引したのは、1980年のことです。私も清田も入社前ですので、正確なことは分からないのですが、当社の先代社長の時代でした。通常、どうしても発注側の方が立場が強くなりがちですが、当時のNJCのご担当者もガッツがある方で(笑)、いろいろやり合ったと聞いています。オフコン(オフィスコンピューター)の時代ですが、当社の商慣行に合わせてかなりカスタマイズして構築したようです。
私と清田はその業務システムを引き継いで、2014年に現在の統合業務ソリューションに移行しました。そのときに以前のシステムの機能を改めてチェックしたところ「これはどんな意味があったのだろう」という機能もたくさん見つかりました。

清田チームマネージャー:ですから、新しい業務システムへの移行時は業務フロー全体を俯瞰し「この作業は本当に必要なのか」を洗い出すところからはじめました。詳しく見ていくと、入れたのに全然使っていない機能もたくさん出てきます。でも新しいシステムでその機能を省こうとすると「今まで使っていた機能がなくなるのは困る」と反対の声が上がります。やはり現場の方は、これまで慣れ親しんだ業務のやり方が変わる、というところにすごく抵抗感があるんですね。新システムへの移行時、新しい業務フローの適用にあたっては、日本事務器さんと一緒に何度も現場の方々に説明するなど、かなり苦労しました。

同じ立場に立って考える

古荘社長:といっても、実は私たちはずっと日本事務器さんとだけお付き合いしてきたわけではありません。過去には浮気心が出て(笑)、例えば店舗のPOSシステムなどは、別の業者さんにお願いしたこともありました。ただやはり、最後の最後は「日本事務器さんが良かったよね」ということで戻ってきて、現在ではほぼすべてをお願いするような形になっています。
会社を変革しようとするとき、業務システムの更新というのは分かりやすいので、いろいろな業者の方からご提案いただきます。でも「システムを変えれば会社も変わる」というのは幻想で、大事なのは「いかに自社の業務を変えていくか」なのです。日本事務器さんはそこをきちんと分かっていて、ちゃんと我々の業務を理解した上でシステムを組んでくださいます。これは浮気してみて初めて分かったことですね(笑)。

清田チームマネージャー:それこそオフコンの時代から、日本事務器の方に現場に来ていただく機会もたくさんありました。端末や機械を操作する現場の社員にも直接ヒヤリングしていただくなど、当社の業務を理解しようとされているなというところは感じました。他の業者様では、なかなかそこまでしていただけることはなかったので、日本事務器さんは親身になって取り組んでいただけたなと思います。
最後の切り替え作業のときは、毎日夜遅くまで当社のサーバー室に缶詰状態で作業していただいたのも印象に残っています。当時はちょうど消費税が5%から8%になるときでしたので、どうしても切り替えのタイミングに間に合わせなければならなかったのです。

古荘社長:私共は衣料品の卸をしていますが、商品が入庫してからどのように棚に並べられ、販売されたらどう出荷されるのかという業務フローをずっと追ってくださいました。システム以外の部分でも「業務をもう少し標準化できないか」と、私たちのそばに立って検討してくださいました。「うちはシステム会社なので、ここまでしかやりません」というのではなく、一緒に考えてくれるというのが日本事務器さんの大きな特徴かなと思います。SE(システムエンジニア)の方も、皆さんコミュニケーション能力が高いですね。

システムを、
稼ぐための武器にする

古荘社長:業務システムは事業の根幹に関わるもので、単に情報を入力するという事務的なツールとしてだけでなく、稼ぐための武器になり得ます。ですから、現在清田を中心に業務システムから派生させて、さまざまなツールのクラウド化や、営業情報を集める仕組みなどを企画しています。日本事務器さんとつくり上げた業務システムは、当社の生命線でもあり、武器でもあると考えています。実際に、システムを活用することで着実に生産性が上がっているという実感はあります。
また当社は大企業と比べればまだまだだとはいえ、熊本においてはシステム導入やDXが進んでいるということで、さまざまなメディアから取材を受け、記事にしていただいています。その意味では、企業PRを通じて企業価値を上げることにも貢献していただいています。

100年を迎える日本事務器に向けて。

チャレンジを続けるパートナーに

株式会社古荘本店は、1977年に創立100周年を迎えた

清田チームマネージャー:100周年、おめでとうございます。弊社も日本事務器さんと長い付き合いをさせていただき、一緒に歩み続けてこれたのは非常に光栄なことだと感じております。これからも共存共栄しながら、お互いのビジネスを高め合っていけたらと考えていますので、引き続きお力添えのほどよろしくお願いいたします。

古荘社長:100年というと節目の年ですし、それだけ会社が存続すること自体がすごいことですので、それを成し遂げたことは本当に尊敬に値すると思います。ではどうやって存続してきたのかというと、これは当社2代目の古荘健次郎も「時代を読み未来のための種をまけ」という言葉を残していますが、単に昔のものを守るだけでなく、次の時代を見据えて新たな種をまき続けてきたからこそ、100年存続できたのだと思います。ですから、ぜひこれからもチャレンジを続けて、当社にとって重要なパートナーであり続けていただきたいなと思います。

担当営業から:
私は東京から熊本に転勤して来て、株式会社古荘本店様を担当させていただきました。そのとき驚いたのは、世の中的にまだそれほどクラウドが浸透していない中でも、率先してクラウド化に踏み切られたり、将来を見据えてさまざまな取り組みをされていたことです。先進的な物流システムを導入したり、サーバーをゼロにしてすべてクラウド上にシステムを構築したりと、創業146年の大先輩でありながら、挑戦を続ける姿を学ばせていただいています。

本間 直樹(九州支社 ソリューション営業部 IT営業グループ マネージャ)

私が日本事務器に入社したのは34年前ですが、上司から「古荘さんの機械は最新だから見てこい」と言われ、株式会社古荘本店様に勉強に行ったことがありました。当時、熊本でも大型の機械は他になかったのです。そのくらい、昔から株式会社古荘本店様は時代の先を見ていらっしゃいました。その姿勢を見習いながら、今後とも末永くお付き合いさせていただきたいと考えています。

清田 信二(九州支社長)